1940年代後期～'50年代初期 GRUEN CURVEX ブレゲ数字

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OH&ワンオフ風防の
極上コンディション！

いつ購入したかは忘れましたが、おそらく10年近く前にアメリカ出張時に現地のアンティークショップで購入した1本です。時計といえばスイスが本場ですが、1960年代まではアメリカも世界に誇る時計を数多くリリースしており、ハミルトン、エルジン、ブローバなどはその代表的なアメリカ生まれのブランドです。今回紹介するGRUENはグリュエンと読みます。こちらもアメリカを代表するブランドのひとつで、特に1950年代までは、このように金張りでケースがカーブしたモデルで人気を博しました。1940年代はもっと湾曲したものが多く、ドライビングウォッチとして、ハンドルを握ったままで目視できるように手首の親指側に少しずらして着用するための仕様になっていました。'40年代後期から'50年代にかけて、そのカーブはやわらぎ、通常の位置で着用する仕様へと変化していったようです。このモデルはCURVEX（カーベックス）というもので、同ブランドを代表する存在です。ケースデザインは正方形に近い四角形の10金張り。ダイアルは同年代に多いシルバー系で、数多くのデザインがある中、最も人気のあるブレゲ数字のインデックスが魅力的な1本です。アメリカから持ち帰った後、しばらくはそのまま使用していましたが、数年前に専門店でしっかりとオーバーホールを行い、その際に傷んでいた風防もワンオフで製作してもらいました。その後は一度も使用せずに保管していました。リューズにはブランド刻印が無く、もしかすると違うものが付けられているかもしれません（年代的には合っていますが）。手巻きムーブメントを搭載しており、オーバーホール後はほとんど日差なく正確に稼働します。革ベルトは現状BAMBIのクロコダイル型押しの牛革のものを付けています。試着程度なので、ほぼ未使用です。

Profile.

ライトニング編集部
ランボルギーニ三浦

札幌のヴィンテージショップで勤務後、上京。洋服、クルマ、雑貨、時計、インテリアとヴィンテージを愛するが、現在は1歳8ヶ月の息子優先の生活のため、壊される前に手放している物も多い。

Size
ケース縦20（ラグ～ラグ37）　横24　厚さ8㎜

Condition.
ケースの金張りやダイアルに大きな傷などはほとんどありません。リューズのみ少し色褪せていますが、全体的には非常に良いコンディションです。10金張りで、色合いはピンクゴールドに近いです。ベルトはBAMBIのものですが、こちらも試着程度でほぼ新品です。

Detail. 

手首にフィットするようにカーブしたケースが、このカーベックスの特徴のひとつ。シャツの袖口に引っかかることがありませんので、ストレスなく着用できるドレスウォッチです。

写真では白っぽく見えるダイアルは、実際にはもう少し艶のあるシルバーとシャンパンゴールドの間くらいの色合いです。ダイアルの最下段にはSWITZERLANDという表記もあります。ブレゲ数字のインデックス部分は、反射するほど艶のあるゴールドで、ブラックで縁取りが施されています。

ケース裏には10金張りを示す刻印が施されています。二重にコーティングした厚く剥がれにくいのが特徴で、この時代ならではの豪華な仕様といえるでしょう。実際にケースに剥がれなどはありません。



着用するとこんな感じです。女性にもオススメなくらいサイズは小さめですが、存在感は十分です。余談ですが、1950年代初頭までは、メンズ時計も主流はこのように小さいものでした。それは靴も同様。当時は知性のある男性は、どちらも小さいものを付けるというのが流行していたためです。

Photo/A.Ochiai 落合明人