男は道具に弱い。私もご多分に漏れず、一生使える「道具」という言葉に弱い……。道具、ギア、ツール、ガーメントなどと表現されるモノが大好きだ。余計な装飾を省いた研ぎ澄まされた機能美。これらの表現は、一般的に衣類には使われない言葉だ。ところで、「ザ・リアルマッコイズ」を知っているだろうか? ミリタリーウエアやワークウエア、モーターサイクルウエアなどを軸とする男の衣類を提案するブランドだ。彼らが作る服はファッションではないという。着る道具だという。機能としてのデザイン、必然が生み出した衣装以外に、余計な装飾は要らないんだという。その代り、素材や縫製には過剰なくらいに、ウルさい。私はそれをカッコいいと思う。