記事: 茶芯とは?革好きなら知っておきたい茶芯の魅力と歴史に迫る。茶芯を使用した商品3選もご紹介

茶芯とは?革好きなら知っておきたい茶芯の魅力と歴史に迫る。茶芯を使用した商品3選もご紹介
「茶芯(ちゃしん)」…レザーアイテムを探していると、耳にする言葉の一つ。
聞いたことはあるけど、実はあまり知らないという方も多いのではないでしょうか。
こちらの記事では、革好きなら知っておきたい「茶芯」の魅力や歴史について詳しく解説します。
また、茶芯レザーを使用したバッグやブーツ、お財布なども、記事の後半でご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください!
茶芯とは?
Lightning|SIDEGORE LTNG ブラック
茶芯とは、茶色に染色した革の表面に黒やグレーといった別の色で染色を施した革のこと。
しかし、茶芯という言葉は皮革専門用語ではなく、ヴィンテージレザーやブーツを扱う古着ショップやオークションで使い始められた業界独自の用語のため、明確な定義はありません。
茶芯レザーでは、使い込むほどにスレや摩擦で経年変化して表面の色が剥げ、下から茶色が露出するという特有のエイジングを楽しめます。
茶芯レザーを使用した主なアイテムには、鞄やブーツ、財布などがあります。
茶芯の歴史
茶芯の歴史は、遡ること40数年前。
1980年代から1990年代、米国のブーツメーカー「RED WING(レッドウィング)」では、生産効率を上げるため、当時流行していたブラックレザーのブーツと同モデルのエンジニアブーツを、茶色のクラストを使用*して製造・販売しました。
*革の芯は茶色のままにして表面だけを黒色で染色した革のこと。のちに茶芯レザーと呼ばれる
靴を購入したヴィンテージレザー愛好家たちは、既存のブーツとの色の落ち方やエイジングの具合が異なる『茶色に変化していく黒い革』のブーツに魅了され、結果として今の「茶芯」という言葉が誕生し、広く定着したとされています。
上で紹介した出来事が、茶芯レザーの誕生は意図したものではなく、“たまたま”生まれた革であると言われている所以です。
また、日本のヴィンテージレザー愛好家たちの“茶芯愛”に応える形で、茶芯レザーアイテムを復刻するという現象が起こり、「Tea-Core」という英訳でアメリカに逆輸入されたともいわれています。
革好きを虜にする、茶芯の魅力に迫る
Lightning|T-Core Leather Lover Helmet Bag
茶芯の魅力は、なんといっても独特なエイジング。
通常、革芯は黒で染色されているものが多く、摩擦や日焼けでエイジングされても黒に近い灰色*にしかならないため、革が茶色にエイジングすることはありません。
*灰芯と呼ばれています。
一方、「茶芯」は使うほどに傷や擦れ、日焼け等で革の芯に染色された茶色があらわれてきます。
10年20年…と少しずつ茶芯レザーの経年変化を楽しむという行為は、生涯かけて一つの芸術作品を作り上げている、と言い換えても申し分ないでしょう。
忘れてはいけませんが、茶芯は意図的に誕生したものではなく、“偶然の産物”で生まれたもの。
だからこそ、今もなお、多くのヴィンテージレザー愛好家を魅了し続けているのです。
「茶芯レザー」を使用した神アイテム3選
ここからは、ファッションブランド「Club Lightning」から、茶芯レザーを使用したアイテム3商品をご紹介します。
どれも『本物』の茶芯で仕上げた、ヴィンテージレザー愛好家も唸る一級品を厳選しました。
今回ご紹介する茶芯レザーブランド「Club Lightning」>
1994年に創刊された「Lightning(ライトニング)」は、アメカジファッションやライフスタイル情報を提供する、男性向けの総合月刊誌。
同誌は、オンラインショップ「Club Lightning」も運営しており、アメカジやミリタリーをベースにしたファッションアイテムを販売しています。
No.1 茶芯を使用した「ブーツ」
Danner(ダナー) × Lightning
サイドゴア ショートブーツ KALAMA SIDEGORE LTNG ブラック
価格:52,800円(税込)
ヴィンテージレザー愛好家にとって、やはり茶芯といえば『ブーツ』ではないでしょうか。
こちらは、アメカジフリークの人たちに長年愛されているブーツブランド「Danner(ダナー)」とコラボしたサイドゴアショートブーツ。
経年変化が美しいHorween社のクロムエクセルレザー*を使用し、熟練のクラフトマンが一足一足ていねいに仕上げました。
*オリジナルにブレンドされた油脂を時間をかけて浸透させた革
靴のアッパー(靴の上半部分)には、クロムエクセルレザーの中でも、飴色にエイジングする茶芯レザーを採用。
履き込むほどに茶芯レザー本来の色合いに変化し、“自分だけの一足”に育ちます。
1ヶ月育てたら、ブーツ全体にほんのりと艶が出始め、自身の足にも馴染んだ感覚を得られるはず。
半年育てたら、ヴィンテージレザー愛好家たちが切望した「茶芯」に出会えるはず。
一生履き続けたいと思えるブーツとの出会いを、みなさんにも体感してもらえるでしょう。
No.2 茶芯を使用した「ヘルメットバッグ」
池田工芸×Lightning(ライトニング)
純国産「茶芯」ホースハイド T-Core Leather Lover Helmet Bag
価格:93,500円(税込)
30年以上ミリタリーファッションを取り上げてきたLightning(ライトニング)からご紹介するのは、日本最大級のクロコダイル専門工房・池田工芸と共同で開発した「馬革ヘルメットバッグ」。
一頭の馬の半分の革を贅沢に使用していますが、重さはわずか600gと超軽量。
軽くてやわらかな質感のヘルメットバッグのため、たくさんの荷物を収納することができます。
さらに、純国産の「茶芯」仕様の馬革で上品さと高級感が加わり、アメカジスタイルにはもちろん、ビジネススーツもバシッとキマる仕上がりに。
周りと被らないワンランク上のおしゃれとエイジングを楽しめる、至極の茶芯バッグです。
No.3 茶芯を使用した「財布」
池田工芸 × Lightning
純国産「茶芯」ホースハイド×「ヌメ」クロコダイル L字ファスナー財布 T-Core Leather Lover wallet
価格:46,200円(税込)
最後にご紹介するのは、「茶芯」の馬革と「ヌメ」のクロコダイルを掛け合わせた、まさに2つのエイジングを楽しむための茶芯クロコ財布。
使い込むほどに色艶が増して自分だけの味が出てくる、ヌメ革のクロコダイル。
使うほどに傷や擦れで革の芯に染色された茶色があらわれる、茶芯の馬革。
ヴィンテージレザー愛好家にとって、2つの異なるレザーのエイジングを共有し、楽しむことができるのは、この上ない幸せではないでしょうか。
また、手のひらサイズのコンパクトな財布だからこそ、ジャケットやパンツのポケットに仕舞うように、茶芯とヌメのエイジングを独り占めすることができますよ。
財布は毎日持ち歩くため、365日エイジングを楽しみたい方におすすめする茶芯製品です。
茶芯を知ると、もう戻れない
茶芯とは、革の芯を茶色に染色した表面に黒やグレーなどで染色を施した革のこと。
日本のヴィンテージレザー愛好家たちによって生み出された茶芯は、本国アメリカにも逆輸入され、革業界でも人気を誇ります。
革を育てることの素晴らしさ・楽しさを教えてくれる「茶芯」の魅力と歴史を知ったそこのあなた。
次は、その手に茶芯レザーの商品を迎え、愛を込めてご自身で育ててみませんか。