時を刻む道具として世に誕生してから幾年月、持ち主の使い方次第で千差万別に経年変化を起こしていった旧い腕時計。味わい深く日焼けした文字盤や夜光、磨耗によって鈍く曇ったステンレスケース、時にはトロピカルな風合いへと変色したベゼルと、熟成された表情は、男心を惹きつけてやまない。また現行品にはない、製造年代特有の趣向を凝らしたディテールの変遷など、こだわる男の探究心を煽るバックグラウンドの奥深さも、旧い腕時計が魅力的に見える要素の一つだ。
『欲しかったのはヴィンテージ感』。この言葉をキャッチワードに、欲しくなる腕時計を集めてみた。心の琴線に触れるような旧い腕時計を、今夏探してみないか?
そして、巻末特集では“鉄スクーター”の代表格であるベスパをフィーチャー。経年で生まれるサビや凹みの“味”を楽しみ、さらにピカピカにレストアする人も多い。そんなペスパを魅力を徹底解剖する。