
The 2 Monkeys(ザ・トゥーモンキーズ)とは|ヴィンテージの名手が作るブーツを解説。モデルの違いとサイズ感
スポルティフ、ヴォードヴィル、エラストス、ランドネ、ファントム。
The 2 Monkeys(ザ・トゥーモンキーズ)のブーツには、ワークブーツでも英国靴でもない名前が並びます。
ブランド名だけを見かけて、どこの誰が何を作っているのか掴めていないという方も、多いのではないでしょうか。
手がけているのは、ヴィンテージウェアを掘り下げてきたJELADO代表の後藤洋平氏と、元レッドウィングジャパン代表の鈴木理也氏。
二人が見ているのは、アメリカのワークブーツが完成する前、ヨーロッパとアメリカの靴がまだ分かれていなかった時代です。
この記事では、The 2 Monkeysというブランドの成り立ちから、モデルごとの出自、製法とラストの考え方、サイズの選び方までを順に整理しました。
あわせて、CLUB Lightningが別注した茶芯のランドネもご紹介します。
最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。
★編集部Pickup! ランドネを、約3mm厚の茶芯レザーで別注しました
The 2 Monkeysのランドネを、雑誌『Lightning』が別注しました。CLUB Lightningで扱うThe 2 Monkeysは、この一足です。
レースアップブーツ|RANDONNÈE
【Lightning × The 2 Monkeys】RANDONNÈE(ランドネ)茶芯 leather boots
インラインのランドネがたつのハンドワックスレザーであるのに対し、別注は国産タンニン鞣しの牛革、厚さ約3mm。オイルヌメを染め上げた特注の「丘染め茶芯」レザーです。芯まで染まっていないため、表面が擦れると下から茶色い素地が現れます。ソールはアウトソールにVibram (US) #268、ヒールトップリフトにVibram (IT) #5586。サイズもインラインのUS11までに対し、US12.0(30.0cm)まで用意しています。マンソンラストをベースにした内振りラスト、サイドを大きな一枚革で構成する作り、ライニングを省いた仕立ては、ランドネそのままです。
参考価格:110,000円(税込)
素材:牛革(国産タンニン鞣し・厚さ約3mm/丘染め茶芯)/ソール:Vibram (US) #268・ヒールトップリフト Vibram (IT) #5586/製法:グッドイヤーウェルト/ラスト:マンソンラストベースのオリジナル内振りラスト/サイズ:US6.0(24.0cm)〜US12.0(30.0cm)
目次
The 2 Monkeys(ザ・トゥーモンキーズ)とは

Dig-it WEBサイト(https://dig-it.media/)より
The 2 Monkeysは、JELADO代表の後藤洋平氏と、元レッドウィングジャパン代表の鈴木理也氏という二人によって立ち上げられた日本のブランドです。
後藤氏が持つヴィンテージウェアの知識と、鈴木氏が持つクラシックワークブーツの知識を突き合わせ、今までなかった時代感のブーツをつくるために生まれました。
2022年に発表された最初のコレクションは、モカシンブーツの「Sportif(スポルティフ)」。
鈴木氏はThe 2 Monkeysのクリエイティブディレクターを務め、国内有数の革靴の産地である奈良県の靴産業のプロモーションにも携わっています。
ブランドロゴには、2匹の猿をあしらった刺繍タグが使われています。
ヴィンテージウェアの側から靴を見る
![]()
Dig-it WEBサイト(https://dig-it.media/)より
後藤氏が代表を務めるJELADOは、ヴィンテージのウェアを資料として読み解き、生地から起こして仕立て直すことを続けてきたブランドです。
その視点が靴に持ち込まれると、出発点が「どの職業のための靴か」ではなく「その時代の人は何を着て、その足元に何を履いていたか」になります。
The 2 Monkeysのモデル名が、スポーツ(Sportif)、演芸(Vaudeville)、サイドゴア(Elastos)、山歩き(Randonnée)と散らばっているのは、そのためです。
クラシックワークブーツの側から靴を見る
![]()
Dig-it WEBサイト(https://dig-it.media/)より
もう一方の鈴木氏は、レッドウィングジャパンの代表を務めた、クラシックなワークブーツの専門家です。
木型、製法、革の選択といった、履いたときに効いてくる部分の判断がここから入ります。
意匠だけを古い資料から借りてきても、履けるブーツにはなりません。
ヴィンテージを読む側と、靴を組み立てる側。この二人が組んでいることが、The 2 Monkeysの成り立ちそのものです。
アメリカとヨーロッパが分かれる前の時代

Dig-it WEBサイト(https://dig-it.media/)より
ブランドが焦点を当てているのは、ワークウェアやブーツがアメリカで独自の発展をし始める少し前、ヨーロッパとアメリカが同じルーツのもとで影響を与え合いながら分化し始めた時代です。
20世紀初頭以前、大量生産体制へ移る前の、小さな工房で職人が手作業で靴や服を仕立てていたころにあたります。
この一点を押さえておくと、モデルごとの顔が違う理由が見えてきます。
のちにエンジニアブーツやワークブーツと呼ばれるものは、特定の職業のために作られた靴です。
いっぽう、この時代の靴は誰もが履くものとして作られていました。ワークとドレスの境目がまだ引かれておらず、上品な編み上げブーツと丈夫な作業靴が同じ棚に並んでいた時期です。
The 2 Monkeysのブーツが、ワークブーツほど無骨にならず、ドレスシューズほど整いもしない位置に落ち着くのは、参照している時代がその手前にあるからです。
各モデルがモチーフにしている年代は、おおよそ次の通りです。
- ELASTOS|1850〜1900年頃、英米で最も履かれた靴のひとつだったサイドゴアブーツ
- VAUDEVILLE|1910年前後、ヴォードビル劇場が全盛だったころのブーツ
- RANDONNÈE|20世紀初め、アウティングブーツ・スカウトブーツと呼ばれたブーツ
- PHANTOM|20世紀前半のボクシングシューズ
- Sportif|1920〜1930年代、フランスの視点から見たモカシンブーツ
The 2 Monkeysのモデルとそのルーツ

Dig-it WEBサイト(https://dig-it.media/)より
The 2 Monkeysのブーツは5型を軸に、Sportifをふくらはぎ丈にしたシーズナルモデル「Grand Sportif」なども展開されています。まず全体を並べて見比べてみてください。
※ モデル名をクリックすると、各モデルの解説へ移動します。
| モデル | モチーフ | アッパー | 製法 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|---|
| Sportif スポルティフ |
1920〜30年代の モカシンブーツ |
ホースハイド (イタリア製) |
グッドイヤーウェルト +マッケイ |
121,000円 |
| Grand Sportif グラン・スポルティフ |
スポルティフの ふくらはぎ丈 |
ホースフロント (イタリア産) |
グッドイヤーウェルト +マッケイ |
143,000円 |
| VAUDEVILLE ヴォードヴィル |
1910年前後の 編み上げブーツ |
馬革 (ホースフロント) |
グッドイヤーウェルト +マッケイ |
121,000円 |
| ELASTOS エラストス |
19世紀後半の サイドゴアブーツ |
キップレザー (シュリンク加工) |
グッドイヤーウェルト +マッケイ |
110,000円 |
| RANDONNÈE ランドネ |
20世紀初めの アウティングブーツ |
たつのハンドワックス レザー(約3mm厚) ※ライニングなし |
グッドイヤーウェルト | 96,800円 |
| PHANTOM ファントム |
20世紀前半の ボクシングシューズ |
馬革 (ライニングも馬革) |
マッケイ | 82,500円 |
出典:JELADO公式サイト(https://jelado.com/collections/two-monkeys)掲載の各モデル商品ページ。価格は税込。
Sportif(スポルティフ)

JELADO 公式サイト(https://jelado.com/collections/two-monkeys)より
ブランドの最初のモデルであり、現在も軸になっている一足です。
1920〜30年頃のフランスでハンティングやアウトドアに履かれていたブーツをイメージし、ヨーロッパの靴の様式に、同時期のアメリカで広まったモカシン型のつま先を組み合わせています。
モカシン部分は飾りモカではありません。サイドと上部、2枚の革を実際に縫い合わせた本物のモカシンです。
トゥには薄い革の先芯が入っていて、履くたびに馴染んで沈んでいきます。
製法は、踏みつけ部分がグッドイヤーウェルト、ウエストからヒールがマッケイ。
この組み合わせによってウエストを大きく絞り込むことができ、横から見たときの曲線が生まれます。ワークとドレスの境目がなかった時代らしい、すっきりとしたシルエットです。
現行のアッパーはイタリア製のタンニン鞣しホースハイドで、日本国内で丘染めされています。
ソールはシングルレザーソールに、踏みつけ部へ3mm厚のラバーシート、ヒールに10mmのラバー。木型はE相当のスポルティフラストです。
Sportifにはシーズンごとに素材や仕様を変えた派生モデルもあり、過去にはBordeaux Vachetta、Sportif 2 Rio Negro、Sportif 2 Chamonix、直営店限定のHorse Buttなども展開されました。
サイズはUS6(24cm)〜US11(29cm)、価格は121,000円(税込)です。
Grand Sportif(グラン・スポルティフ)

JELADO 公式サイト(https://jelado.com/collections/two-monkeys)より
スポルティフをふくらはぎ丈のハイカットにしたシーズナルモデルです。
アッパーは下地を日本で黒染め加工した茶芯で、染料で染めたあとに顔料で仕上げています。
グッドイヤーウェルトとマッケイの組み合わせはスポルティフと同じですが、ヒールピッチを高くとり、筒の分だけ曲線が長く出ます。
ラストはSportifと同じ。丈を約10インチのふくらはぎ丈に伸ばし、アッパーにはSportifとは異なるイタリア産ホースフロントを使用しています。サイズはUS6(24cm)〜US11(29cm)、価格は143,000円(税込)です。
VAUDEVILLE(ヴォードヴィル)

JELADO 公式サイト(https://jelado.com/collections/two-monkeys)より
ヴォードビルとは、19世紀末のフランスに端を発し、映画が普及する前のアメリカでも一世を風靡した大衆演芸のことです。
1880〜1920年頃、ニューヨークなどの大都市には数多くのヴォードビル劇場があり、演者は劇場から劇場へ旅をしながら歌や踊り、手品を披露していました。このモデルは、その旅芸人たちの足元をイメージしています。
鈴木氏は、当時ブーツが一般的だった理由をこう説明しています。1910年頃は自動車がまだ普及しておらず、道も舗装されていない。街を歩けば靴の中に土やホコリが入ってきてしまう。
つま先が盛り上がったキャップ、上下で切り替えた腰革、そして茶芯のレザーが、その時代のブーツの特徴でした。
実物では、当時流行したブルドッグトゥから引いたオリジナルのトゥ、小さめのキャップ、2枚の革を縫い合わせた大きな腰革、やや高くコンパクトなヒールとして表れています。強く絞られたウエストとあわせて、ほんのりドレッシーな空気があります。
アッパーは、レザージャケットにも使われるホースフロント。柔らかく足を包むため、ワークブーツとは履き心地が異なります。ライニングにも馬革を使っています。
シャフトは6インチと長すぎず、ボリュームも抑えられているため、細めのパンツにも収まります。
カラーはBlackとOak Brown。サイズはUS6(24cm)〜US11(29cm)のハーフサイズ刻み、価格は121,000円(税込)です。
ELASTOS(エラストス)

JELADO 公式サイト(https://jelado.com/collections/two-monkeys)より
サイドゴアブーツは、19世紀後半(1850〜1900年)のイギリスやアメリカで最も履かれた靴のひとつでした。
誕生は19世紀前半。当時実用化されたばかりのゴム布をくるぶしの両側に付け、靴紐を使わずにフィットさせる新しい靴として売り出されたものです。
エラストスは、その成り立ちを踏まえたモデルです。
カラーはVictorian BlueとAlbert Brown。価格は110,000円(税込)。
アッパーにはシュリンク加工を施したキップレザーを使用。製法はグッドイヤーウェルトとマッケイを組み合わせています。サイズはUS6(24cm)〜US11(29cm)です。
RANDONNÈE(ランドネ)

JELADO 公式サイト(https://jelado.com/collections/two-monkeys)より
アメリカで20世紀初めに登場し、「アウティングブーツ」「スカウトブーツ」などと呼ばれたブーツがモチーフです。
作業のための靴でも、街のための靴でもなく、野外で歩くための靴という位置づけでした。
特徴は構造にあります。両サイドを一枚の革パーツで作り、つま先とかかとで縫い合わせる。センターには、紐通しからキャップへ続く革パーツを取り付ける。そしてライニングを付けません。
アッパーには約3mm厚のたつのハンドワックスレザーを使っています。
木型は、マンソンラストに修正を加えたオリジナルです。
カラーは黒に近いダークグレイのGunmetalとBrown。サイズはUS6(24cm)〜US11(29cm)、価格は96,800円(税込)です。
このランドネをCLUB Lightningが茶芯の牛革で別注したものが、後のCLUB LightningのThe 2 Monkeysでご紹介する一足です。
PHANTOM(ファントム)

JELADO 公式サイト(https://jelado.com/collections/two-monkeys)より
20世紀前半のボクシングシューズをベースにしたモデルです。
大きな腰革が両サイドを覆う意匠は、19世紀末にボクシングやレスリング、バスケットボールといった屋内競技の靴で使われ始め、20世紀中頃にはワークブーツ、いわゆるモンキーブーツにも取り入れられました。今日のスニーカーにも残っているデザインです。
ファントムはオブリーク形のラストを使い、腰革をつま先まで伸ばして、1910〜30年代あたりによく使われていた形にまとめています。
アッパーは、動物性オイルを染み込ませて揉み、柔らかく仕上げた馬革。ライニングには軽量で通気性のよいオフホワイトの馬革を使い、先芯も革です。
製法はマッケイで、薄くフラットなソールを縫い付けています。
サイズはUS6(24cm)〜US11(29cm)、価格は82,500円(税込)です。
グッドイヤーウェルトとマッケイを組み合わせる理由

Dig-it WEBサイト(https://dig-it.media/)より
The 2 Monkeysのブーツは、製法がモデルごとに違います。
スポルティフとグラン・スポルティフ、ヴォードヴィルはグッドイヤーウェルトとマッケイを組み合わせ、ファントムはマッケイ製法を採用しています。一方、ランドネはサイドを大きな一枚革で構成し、ライニングを省いた独特のアッパー構造が特徴です。
組み合わせを選ぶ理由は、形にあります。
グッドイヤーウェルトは、アッパーとソールの間にウェルトを挟んで縫う構造上、ソールの縁が外へ張り出します。全体をこの製法で作ると、ウエスト(土踏まずのくびれ)を絞り込めません。
そこで、荷重のかかる踏みつけ部分だけをグッドイヤーウェルトにし、ウエストからヒールをマッケイで直接縫う。これでウエストを大きく絞り込むことができ、横から見たときに内側へ入り込む曲線が出ます。
ファントムがマッケイのみなのは、ベースが競技用の靴だからです。薄くフラットなソールを、余分な厚みを足さずに付けています。
ラストも一つではありません。E相当のスポルティフラスト、マンソンラストを修正したオリジナル、オブリーク形。モデルの出自が違えば、足の収まり方も変えるという考え方です。
The 2 Monkeysのサイズ感と、自宅での測り方
サイズはUS表記で、US6(24cm)からUS11(29cm)までのハーフサイズ刻みが基本です。
ただしラストがモデルごとに異なるため、スポルティフで合った数字がランドネでも同じとは限りません。
自宅で足を測る
紙の上に立ち、かかとの後端と最も長い指の先に印を付けて、その間を測ります。これが足長です。
親指と小指の付け根のいちばん出た位置をぐるりと巻いた寸法が足囲で、ワイズはここに対応します。
測るときのポイントは2つあります。ブーツで履く予定の厚手の靴下を履いた状態で測ること。そして、足がむくんで少し大きくなる夕方に測ることです。朝の数字で選ぶと、夕方にきつく感じることがあります。
スニーカーの数字をそのまま持ち込まない
革靴には捨て寸、つまりつま先の先に空ける余裕が設けられています。
足長が26.0cmの人の革靴が26.0cm表記になるとは限らないのはこのためで、スニーカーの表示サイズと一致しない前提で見る必要があります。
届いたあとに確かめる場所
かかとを靴の後ろにしっかり合わせてから紐を締め、親指と小指の付け根を結んだ線のあたりで、きつすぎず遊びすぎていないかを確かめます。
ここが合っていれば、歩いたときにかかとが浮きにくくなります。
ライニングのないランドネや、柔らかい馬革を使うヴォードヴィル・ファントムは、履き込むにつれて革が沈みます。最初から緩いものを選ぶと、馴染んだあとにさらに緩くなります。
CLUB LightningのThe 2 Monkeys
CLUB Lightningでは、The 2 Monkeysのランドネを雑誌『Lightning』が別注した一足をご紹介します。
【Lightning × The 2 Monkeys】RANDONNÈE(ランドネ)茶芯 leather boots
CLUB Lightning公式サイト(https://club-lightning.com/products/lightning-the-2-monkeys-randonnee-leather-boots)より
インラインのランドネと何が違うのか、というところから見ていきます。
まず革です。インラインが約3mm厚のたつのハンドワックスレザーであるのに対し、別注は国産のタンニン鞣し牛革、厚さ約3mm。オイルヌメを染め上げた特注の「丘染め茶芯」レザーです。
この別注では、革の芯に茶色を残したまま表面を黒く仕上げた「丘染め茶芯」を採用。履き込んで表面が擦れると、下から茶色い素地が少しずつ現れます。
次にソール。別注ではアウトソールにVibram (US) #268、ヒールトップリフトにVibram (IT) #5586を合わせています。
製法はグッドイヤーウェルトです。
そしてサイズ。インラインがUS11(29cm)までのところ、別注はUS6.0(24.0cm)からUS12.0(30.0cm)まで用意されています。
引き継いでいるのは、ランドネというモデルの骨格そのものです。
マンソンラストをベースにしたオリジナルの内振りラスト、サイドを大きな一枚革で構成する作り、ライニングを省いた仕立て。ベロの上部は足首内側の革に縫い付けられ、スピードフックとあわせて脱ぎ履きを助けます。
カラーはブラック(茶芯)の一色です。
参考価格:110,000円(税込)
素材:牛革(国産タンニン鞣し・厚さ約3mm/丘染め茶芯)/ソール:Vibram (US) #268・ヒールトップリフト Vibram (IT) #5586/製法:グッドイヤーウェルト/ラスト:マンソンラストベースのオリジナル内振りラスト/サイズ:US6.0(24.0cm)〜US12.0(30.0cm)
The 2 Monkeysのブーツに合わせるコーディネート
The 2 Monkeysのブーツは、ワークブーツほど無骨ではなく、ドレスシューズほど整ってもいない位置にあります。
合わせる相手を選ぶときも、その振れ幅のどちら側に寄せるかで決まります。
デニムと合わせる
Lightning公式サイト(https://club-lightning.com/)より
ヴォードヴィルはシャフトが6インチで、ボリュームも抑えられているため、比較的細めのパンツでも裾が収まります。
デニムやチノパンといったクラシックなアメカジには、いずれのモデルも素直に合います。
ランドネは細身で高さのある形なので、裾を上に乗せるより、ロールアップして筒を見せたほうが形が出ます。
軍パンと合わせる
Lightning公式サイト(https://club-lightning.com/)より
リネンキャンバスのワークパンツのように、少し落ち感のある生地との相性がよいのがヴォードヴィルです。
裾幅のある軍パンなら、ボリュームの出るランドネのほうが釣り合います。
スラックス・ジャケットと合わせる
Lightning公式サイト(https://club-lightning.com/)より
スポルティフは、ワークとドレスの境目がなかった時代のブーツらしく、すっきりとしたシルエットを持っています。ジャケットスタイルの足元にも収まります。
ウエストが絞り込まれている分、横から見たときの線が細く、スラックスの裾からのぞく面積が小さくなります。
ファントムは薄くフラットなソールで、ブーツのなかでは最も軽い顔つきです。
お手入れと経年変化(エイジング)

Dig-it WEBサイト(https://dig-it.media/)より
The 2 Monkeysのブーツは、モデルによって使われている革が異なります。
イタリア製のホースハイド、柔らかく仕上げた馬革、シュリンク加工を施したキップレザー、約3mm厚のたつのハンドワックスレザー。
履いたあとのブラッシングなど基本的なお手入れは共通しますが、革の種類や仕上げ、ライニングの有無によって、馴染み方や経年変化の表情は変わります。
茶芯の育ち方
茶芯の革は、芯まで黒く染まっていません。
履き込むうちに表面の黒が擦れ、履き皺や角の立つところから下の茶色が現れます。これが茶芯と呼ばれる経年変化です。
出方は履く人の歩き方と、皺の入る位置で変わります。同じモデルを二人が履いても、同じ表情にはなりません。
日々の手入れは、履いたあとのブラッシングが基本です。
茶芯が見えてきた部分にクリームやオイルを入れると色が濃くなり、何も入れずそのままの経年変化を楽しむこともできます。
ライニングのないモデルの馴染み方
ランドネはライニングを持ちません。足に当たるのはアッパーの革そのものです。
裏地を挟むモデルより、革が沈む変化を直接受けます。
個体差は不良ではない
革は天然素材なので、キズ、シワ、色ムラ、左右の微妙な差が出ます。
茶芯の革は染まり方にもばらつきが出るため、届いた一足がそのまま起点になります。
まとめ
Lightning公式サイト(https://club-lightning.com/)より
The 2 Monkeysのブーツについて、ブランドの成り立ちから各モデルのルーツ、製法やサイズ感までご紹介しました。
Sportif、VAUDEVILLE、ELASTOS、RANDONNÈE、PHANTOM。
それぞれモチーフとなる時代も、ラストも、革も、製法も異なります。だからこそThe 2 Monkeysは、単に形の好みだけではなく、「どんな時代の靴に惹かれるか」というところから一足を選べるブランドです。
共通しているのは、古い靴をそのまま再現するのではなく、残された資料や当時の背景を読み解きながら、現代の足元で履けるブーツへと組み直していること。
履き込むほど革が馴染み、表情が変わっていくなかで、その一足は少しずつ自分だけのものになっていきます。
気になるモデルがあれば、ぜひその靴が生まれた時代や背景まであわせて見てみてください。
長く履き続けた先に、選んだときとはまた違う魅力が見えてくるはずです。







